【絶対やめておけ】買ったら後悔する中古物件の選び方と注意点を解説

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本記事では、これらの疑問にお答えします。

中古とは言え、家は高額な買い物です。

それ故に、知識が無いまま物件を買ってしまうと、

「そんなこと聞いてない!」

「こんなに費用が掛かるなんて思わなかった…」

と間違いなく後悔します。

そこで、絶対に買ってはいけない中古物件のポイントについて解説していきます。

絶対に買ってはいけない物件はコレ

自分で住む場合でも、収益目的で買う場合でも、絶対に買ってはいけない物件は共通しています。

その絶対に買ってはいけない物件のポイントは、次の11項目です。

  1. テラスハウス
  2. 擁壁地の土地
  3. 基礎が低い建物
  4. 傾きがある建物
  5. 雨漏りしている建物
  6. トイレが汲み取り式
  7. 再建築不可の物件
  8. 接道が私道のみ
  9. 借地権付き建物
  10. ハザードマップ区域内の物件
  11. 埋蔵文化財包蔵地

これらに該当する物件は、格安で売られていることが多いですが、買ったらアウトです。

あくまでも私の独断と偏見ですが、その理由を解説していきます。

正直かなり多くて、だるいと感じるかもしれませんが、1つ1つはとても簡単なので後悔しないためにもしっかり理解しておきましょう。

項目が多いため、前編・後編に分けますので、7項目~11項目に関してはこちらを参照ください。

1. テラスハウス

テラスハウスとは、下のイラストのように複数の戸建てが合体している連棟式住宅のことを言います。

隣の家と壁がくっついているのが特徴です。

建物は繋がってますが、土地と建物の所有権は世帯ごとで独立しています。

テラスハウスは安く売られている分、次のようにデメリットの方がインパクトが大きいです。

修繕容易にできない

テラスハウスは、自分の家の所有区分であっても修繕が容易にできないデメリットがあります。

例えば、自分の家で雨漏りがあったとします。

その原因が下図のように、隣の家の屋根から染み込んだ水が伝ってきて、自分の家が雨漏りしていたというケースもあります。

そうなると、その修理費用は誰が払うのかでトラブルになるケースがあります。

雨漏りの被害を受けている自分からすれば、「隣の家の屋根のせいなんだから修繕費用はそっちが負担してよ」って思いますが、隣人からすれば「何でウチが払わないといけないんだ!」と言うような感じで揉めてしまいます。

他にも、家の外壁塗装をする際には住民全員の許可が必要なので、やはり費用負担で揉めて施工できないことがあります。

水道管やガス管などの修繕でも同様にトラブルに発展していくケースが多いため、精神的な負担が大きいです。

建て替えが困難

テラスハウスだと、老朽化などで建て替えようとした場合は、住民全員の同意が必要なため、非常に困難になります。

上記の修繕トラブルと似ていますが、自分一人の意思で建物をどうにかできないのは非常にストレスになるでしょう。

騒音トラブルが発生しやすい

テラスハウスは隣と家が繋がっているので、騒音トラブルに発展しやすいです。

アパートみたいに壁を隔ててるだけなので、隣の住民に気配りしながら生活しなければなりません。

2. 擁壁地の土地

擁壁とは、傾斜地や高低差のある土地で土砂崩れが起こらないように設置されている構造物のことです。

擁壁は頑丈そうに見えますが、年数が経過すれば劣化して、亀裂が入ったり部分的に破損もしていきます。

耐用年数は20年~50年と言われており、メンテナンスをしなければ最悪の場合は倒壊します。

ちなみに、下図のように「擁壁の上にある物件」が、擁壁の所有者であることが多く、メンテナンス費用はその所有者が負担するのが一般的です。

もし、倒壊して擁壁下の家や住民に被害が出れば、擁壁の所有者として損害金などの責任を負う可能性があります。

しかし、擁壁のメンテナンスをしようにも、仮に全面的にやり直しすれば数百万円~数千万円という高額な費用が掛かります。

さらに、擁壁の高さによっては様々な建築制限を受けることもあるので、注意が必要です。

以上のリスクやデメリットから、擁壁物件は安く売っていたとしてもオススメできません。

3. 基礎が低い建物

建築における「基礎」とは、建物を支える土台のことです。

家の基礎が低い物件は、湿気が溜まりやすくシロアリの被害が発生しやすくなります。

基礎の高さは30cm以上は欲しいところです。

古い物件だと基礎が低いことが多いため、下図の赤い矢印で示した箇所のように、基礎をメジャーを当てて必ずチェックした方が良いです。

特に長期で家を保有するなら、この基礎の高さは妥協しないほうが良いです。

4. 傾きがある建物

物件によっては、家の床が傾いていたり、基礎が沈んで傾いていることがあります。

傾きを解消する方法の1つで、ジャッキアップと呼ばれる方法があるのですが、家全体を持ち上げて傾きを解消するという大掛かりな作業なため、数百万円という高額な費用が掛かります。

もし、地盤沈下が原因の場合は、一度直しても再沈下の可能性もあるため、特に注意が必要です。

傾きを確認する方法としては、写真のような傾斜器を当てて測ることが確実です。

簡易的なものであれば、傾斜器は100均でも買えます。

ビー玉を置いて転がらないか確認する方法もありますが、不動産業者によっては嫌がる人もいるので、予め断ってからの方がいいです。

また、写真のような窓のサッシや建具(スライド式ドア)を開閉させて、スムーズに開くかも確認した方が良いです。

傾いていると開閉できないことがあるので、全てのサッシと建具を確認することが大切です。

5. 雨漏りしている建物

雨漏りしている物件は、高額な修繕費用が発生する可能性が高いです。

雨漏りの程度にもよりますが、屋根の葺き替え工事となれば100万~200万円ほど掛かります。

仮に雨漏り箇所が特定できて、コーキングだけの補修で済めば数万円で済むこともあります。

しかし、プロでも雨漏りの原因特定が難しいとも言われてますので、コーキングで済むだろうと楽観的に物件を買うのはやめましょう。

ちなみに、雨漏りの有無は天井シミを見れば簡単に分かります。

下の写真のようなシミは、雨漏りが原因で付いたものです。

雨漏りしている物件というのは、屋根以外もメンテナンスされていないことが多いので、家が全体的に傷んでいることが多いです。

もし雨漏りが分かった際は、諦めて別の物件を探した方が無難でしょう。

6. トイレが汲み取り式

汲み取り式トイレとは、いわゆる「ボットン便所」のことです。

築古の物件では、未だによく見かけます。

汲み取り式だと、自分が住んで使うにしても抵抗があると思いますが、賃貸用の物件として貸し出そうとしても入居者を見つけるのは困難です。

リフォームで水洗式に変えようとした場合は、費用は100万~300万円ほど掛かります。

家の近くに下水管が通っていれば、下水へ接続するために地面を掘って配管するため、大掛かりな工事となって費用は高額になります。

下水管の無い地域であれば、浄化槽というものを導入しますが、大型設備のためやはり費用は高額になります。

汲み取り式の物件は、見た瞬間に見送るのが良いでしょう。

7. 再建築不可の物件

再建築不可とは、建て替えが法律上できない物件のことです。

老朽化など理由で取り壊して、新築に建て替えたくても、それができません。

リフォームは可能なのですが、土地として制限がある以上、買い手は付きにくく価格も当然安くなります。

再建築不可の物件は、建築された当初の法律上では問題なかったけど、後から法改正されて再建築不可になるケースが多いです。

特に接道義務を満たしていないために、再建築不可となっているパターンが多いです。

接道義務とは、下図のように幅4m以上の道路に、敷地が2m以上接することを義務付けている建築基準法のことです。

つまり、前面の道路の幅が狭かったり、敷地と道路の接する距離が短いと再建築不可となります。

この接道義務には、「消防車などの緊急車両が通れる道に、家を建てなさい」という意図があるようです。

狭い道路に接している物件は、高確率で再建築不可になっているのですが、普段の生活で車の出し入れが困難になることも大きなデメリットと言えます。

8. 接道が私道のみ

私道というのは、個人が所有・管理している道路のことです。

公道は国や市町村が所有しているのに対して、私道は一般の人が所有する道路になります。

私道は、「コスト」と「近隣住民トラブル」の観点で非常にデメリットとなります。

道路の舗装や、埋設している水道管の修理などは自己負担でやらなければなりません。

さらに、下図のように私道が複数の近隣住民の土地と接している場合は、分割で私道所有することが多いですが、修繕費などの費用負担で揉めやすくなるうえに、掘削工事する場合には全員の合意が必要になります。

仮に水道管やガス管などのライフラインを引くために掘削したくても、住民の誰か一人が反対したら工事ができなくなるトラブルもあります。

そのため、面倒ごとが多い私道を買うことはオススメできません。

9. 借地権付き建物

借地権付き建物とは、借りている土地に建っている家のことです。

つまり、その家を買っても、家は自分のものになりますが、土地は自分のものになりません。

物件情報には、一般的に「借地権」と表記されて売られています。

借地権とは、土地を借りる権利のことです。

土地を借りているため、地代というレンタル料を毎月地主に支払わなければなりません。

しかも、契約によっては建て替えには地主の承諾が必要で、金銭を要求されることもあります。

それにもし地震で建物が倒壊してしまえば、自分の資産は何も残りません。

このように、あまりにもデメリットが多いので、絶対に買わない方がいいです。

ちなみに、家も土地も自分のものになる物件は、「所有権」と表記されています。

買うならば所有権として売られている物件にしましょう。

10. ハザードマップ区域内の物件

ハザードマップとは、自然災害が発生した際に、被災する可能性の高い場所を示した地図のことです。

洪水、津波、高潮による浸水エリアや、土砂災害警戒エリアなどがハザードマップで分かります。

特に「重ねるハザードマップ」というサイトを活用すると、下図のように分かりやすく警戒エリアを表示してくれます。

こちらのマップは洪水で浸水しやすいエリアを表示してます。

色の塗られたハザード区域内の物件は、洪水リスクと常に隣り合わせです。

特に最近は異常気象で、災害件数は増加傾向にあるため「滅多に起こらないし大丈夫!」という考え方は危険です。

大切な命、資産をリスクに晒さないよう、ハザード区域外の物件を選ぶべきでしょう。

11. 埋蔵文化財包蔵地

埋蔵文化財包蔵地とは,土岐や遺跡などの文化財が埋蔵されている土地のことです。

この土地の所有者であっても、建築工事を行なう際には、必ず文化長官に届出が必要になります。

もうこの時点で、めちゃくちゃ面倒くさいです。

そして、次に「試掘」という作業が行われ、実際に掘ってみて文化財が出土しないかの確認が行われます。

ここで何も出土しなければ、ようやく建築工事に着手できます。

ですが、、、

もし試掘で出土してしまった場合は、本格的な発掘調査である「本掘」が始まってしまいます。

しかも悲惨なことに、賃貸などの投資目的で購入していた場合、本掘の費用は所有者が負担しなければなりません。

公費で負担してもらえるのは、所有者が自ら住む場合のみです。

費用は数百万円かかると言われていますので、ものすごく負担になります。

当然ですが、試掘もしくは本掘の作業中は、工事ができないため家を建てることができません。

このように、費用的にも時間的にも強烈なデメリットがあるため買わない方が賢明と言えます。

まとめ

本記事では絶対に買ってはいけない物件ということで、次の11項目を紹介しました。

  1. テラスハウス
  2. 擁壁地の土地
  3. 基礎が低い建物
  4. 傾きがある建物
  5. 雨漏りしている建物
  6. トイレが汲み取り式
  7. 再建築不可の物件
  8. 接道が私道のみ
  9. 借地権付き建物
  10. ハザードマップ区域内の物件
  11. 埋蔵文化財包蔵地

この項目に当てはまる物件は、高額な修繕費や近隣トラブルのリスクが非常に高く、時には命の危険性もあることを解説しました。

そのため、たとえ安く売られていたとしても、スルーして別の物件を購入した方が良いです。

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