安定した配当金を高配当で受け取りたいけど、そんな銘柄あるのかな…
このような悩みを解決します。
米国には、50年以上も連続増配している企業が48社もあり、これらの企業は「配当王」と呼ばれています。
つまり、50年以上の長期に渡って、毎年で配当金を増やし続けている超優良企業です。
そんな安定した配当実績を持つ配当王の中でも、利回りの高い順に上位10社を紹介していきます。
【配当王】利回りランキング上位10社
では、早速ですが配当王の利回りランキング上位10社を紹介します。
ただし、SBI証券や楽天証券で買えない銘柄は除外してります。
順位 | ティッカー | 利回り | 連続増配 |
1 | MO | 7.97% | 53年 |
2 | UVV | 6.17% | 52年 |
3 | MMM | 5.57% | 64年 |
4 | LEG | 5.13% | 51年 |
5 | NWN | 4.08% | 67年 |
6 | BKH | 3.99% | 52年 |
7 | ABBV | 3.88% | 51年 |
8 | SWK | 3.77% | 55年 |
9 | KMB | 3.74% | 51年 |
10 | NFG | 3.28% | 52年 |
日本だと4ケタの証券コードが企業に割り当てられているように、米国では「ティッカー」と呼ばれるアルファベットが割り当てられてます。
では、それぞれの企業について簡単に解説します。
第1位:MO(アルトリア・グループ)
アルトリア・グループは、1822年に創業したタバコメーカで、米国シェア首位を誇る企業です。
世界的でも有名な「マールボロ」、「ラーク」など強力なブランドを有しており、他社の参入障壁が高い業界なため、安定した収益を上げています。
上昇後に元の価格まで下落する、いわゆる「往って来い」のチャートになっていて、ここ数年は横這いで推移してます。
今後も暫くは、横這いな展開が予想されますが、高配当と増配期待で長期投資するのは面白いと考えてます。
第2位:UVV(ユニバーサル)
ユニバーサルは1918年創業した、タバコのグローバルサプライヤです。
主力の葉タバコは、農家から調達し、加工、ブレンド、販売まで手掛けております。
約1割程度の少ない割合ですが、果物・野菜などの農業製品の加工や、木材・建築関連製品の流通も事業収益としてあります。
この10年間は、40ドル~70ドルの間で、株価が行き来するレンジ相場になっています。
アルトリア・グループ、日本のJTもそうですがタバコ関連は配当が高いことが特徴です。
第3位:MMM(スリーエム)
スリーエムは1902年創業した、コングロマリット企業です。
コングロマリットとは、色んな事業を手掛けている企業のことで、スリーエムの場合は、化学・電気素材、産業、生活、ヘルスケア、通信など、手広く展開しています。
2018年から現在まで、長期の下落トレンドが継続してるチャートになっています。
特に直近2年間の下落がキツく、2021年のピークから株価は約48%の大幅下落をしております。
まだ底値が見えないので、投資をする場合は、時間を分散させて買った方が良いです。
第4位:LEG(レゲット&プラット)
レゲット&プラットは1883年創業した、家庭用家具、商業用備品のデザイン、製造を行う企業です。
住宅製品、家具製品、工業製品、専用製品の4部門で構成されており、世界各国で事業展開をしています。
2015年頃から、50ドル近辺で何度も頭を抑えられ、上値が重い展開が続いています。
この抵抗線を突破するには、まだ何年も時間が掛かると思います。
第5位:NWN(ノースウエスト・ナチュラル・ホールディング)
NWNは1859年創業で、オレゴン州、ワシントン州を中心に天然ガスの購入・供給を行う企業です。
住宅、商業・工業施設へガスを供給して収益を得ています。
公益事業なので、不況局面でも安定した収益を得られるディフェンシブ銘柄になります。
NWNも「往って来い」のチャートになってますが、43ドル付近が強力なサポートラインになって底堅い展開をしています。
この43ドルあたりで買って、安定的な高配当を得ながら、値上がりするまで長期放置する戦略も有効と考えます。
第6位:BKH(ブラック・ヒルズ)
ブラック・ヒルズは1941年創業で、発電と電力供給を軸にした企業で、天然ガスの採掘事業も行っております。
公益事業なので、NWNと同様にディフェンシブ銘柄になります。
10年間の長期で見ると安値を切り上げながら、順調な肩上がりで推移しています。
個人的にけっこう好きなチャート形状です。
上昇しつつも尚、この高配当なのは魅力的です。
第7位:ABBV(アッヴィ)
アッヴィは、1888年に創業したアボット・ラボラトリーズから分社化によって、2013年に誕生した企業です。
免疫や肝炎向けなどの薬品の研究・開発・販売を行う製薬会社で、日本も含めグローバルに企業展開をしています。
アッヴィのチャートも順調な肩上がりで推移しています。
昨年のS&P500が大きく下落していたこと考慮すると、今後もアッヴィの上昇に期待できそうです。
第8位:SWK(スタンレー・ブラック・アンド・デッカー)
SWKは、1843年に創業した手動工具、電動工具メーカです。
釘打ち機・エア工具、釘、ステープル、電子水準計、測量計など工具の種類は幅広く、世界175ヶ国で展開するグローバル企業です。
チャートを見ると、2021年のピークから66%も急落しています。
80ドル付近のサポートラインによって、現在は反発していますが、ここを下抜けた場合は、次のサポートラインとなる50ドルあたりまで下落する可能性ありです。
第9位:KMB(キンバリー・クラーク)
キンバリーは1872年創業で、ティッシュや紙おむつなど衛生用品を主力とする企業です。
収益の半分が北米で、残りの半分が欧州、アジア、中南米で稼いでいます。
チャートは、100ドル~140ドルの間でもみ合いを続けるレンジ相場になっています。
一時的に上抜けたり、下抜けたりするものの、再びレンジに戻ってもみ合いを続ける展開が、まだ数年間続くと予想してます。
第10位:NFG(ナショナル・フュエル・ガス)
NFGは1902年創業で、ニューヨーク州、ペンシルベニア州で天然ガスを供給する公益企業です。
パイプライン・貯蔵、探査・生産、販売を行い、天然ガスを総合的に取り扱っています
チャートは40ドル~70ドルのレンジ相場になっています。
今は70ドル付近で押され、下落してますので、長期的に40ドルまで下がる可能性がありそうです。
配当王の魅力
先にランキングを紹介しましたが、配当王の魅力について、改めて確認しておきましょう。
- 過去の世界的な暴落局面でも増配した実績
- 毎年増える配当金
- 配当が安定しているため、長期で安心して保有できる
- 収益と事業を継続的に拡大できた実績
長期投資家にとって、上記の内容がいかに重要か言うまでも無いと思います。
過去にはブラックマンデー、ドットコムバブル崩壊、リーマンショックなど、コロナショックを超える暴落がありましたが、配当王銘柄は、それでも増配に踏み切って株主還元を大切にしている企業です。
今後も必ず世界的な暴落は起きますし、どんな投資家も避けることはできません。
そんな苦しい状況でも、これまでの実績から増配の期待が高く、安心して保有できるは、他の銘柄には無い魅力です。
また、配当金は企業の利益から捻出されますが、増配するには、より多くの利益を上げなければなりません。
つまり、配当王は50年以上に渡って、収益と事業の拡大を続けられた企業でもある訳です。
高配当・配当王の注意点
配当王の配当王銘柄でも、以下の注意点があります。
これらを把握した上で投資をするようにしましょう。
- 売られすぎて高利回りになっている不人気銘柄が多い
- グロース株のように急激な株価成長は期待できない
紹介した10社のチャートを見て分かる通り、直近で大幅下落してたり、横這いな展開をしている銘柄が大半でした。
つまりは、人気が無くて見放されている状態です。
強固な事業基盤を持っていて、安定収入が見込める一方で、新興のグロース企業よりも拡大スピードは緩やかなため、株価の成長には時間が掛かります。
そのため、短期で利益を上げたい人には不向きな投資対象となります。
本記事は以上になります。
皆さんの投資に、少しでも参考になれば幸いです。
最後に、私の書いた考察通りに必ず株価が動く訳ではありませんので、その点をご了承いただいた上で、投資の際は自己責任でお願い致します。
最後まで御覧いただきありがとうございました。
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