2026年10月、日本株市場では日経平均株価が大きく下落し、投資家の間で不安が広がっています。
10月15日には前日比3,318円安となり、10月22日にも前日比1,713円安を記録。日経平均株価は6万3,000円を割り込みました。
「なぜ、ここまで株価が下がっているの?」
「このまま下落が続くのか、それとも今が買い時なのか?」
このように考えている方も多いのではないでしょうか。
今回の株価急落には、AI・半導体関連株の下落や米国のインフレ懸念など、複数の要因が関係しています。
この記事では、日経平均が急落した理由、今後の株価の見通し、そして投資家が買い時を判断するポイントをわかりやすく解説します。
※本記事は2026年10月22日時点の情報をもとに作成しています。
1. 日経平均株価はなぜ急落した?【2026年10月】

まずは、今回の株価下落を振り返ってみましょう。
2026年10月15日、日経平均株価は前日比3,318円34銭安の64,425円95銭で取引を終えました。
その後も不安定な値動きが続き、10月22日には前日比1,713円40銭安の62,907円84銭となっています。

わずか数日の間に大きく値を下げた背景には、主に次の3つの要因があります。
- AI・半導体関連株への警戒感
- 米国のインフレ懸念と金利上昇への警戒
- AI関連企業の信用不安
それぞれ詳しく見ていきましょう。
2. 日経平均が急落した3つの理由

理由① AI・半導体関連株が売られた
今回の下落で大きな影響を与えたのが、AI・半導体関連株の下落です。
近年、生成AIの普及やデータセンターの拡大を背景に、半導体関連企業の株価は大きく上昇してきました。
しかし、株価が上昇する一方で、市場ではAI関連企業の高い成長期待が実際の利益につながるのか、という点も注目されています。
投資家が将来の成長に対して慎重になると、これまで買われてきた銘柄が売られやすくなります。
今回も米国の半導体株が下落した流れを受け、日本市場でもAI・半導体関連株を中心に売りが広がりました。
日経平均株価は、値がさ株と呼ばれる株価水準の高い銘柄の影響を受けやすい指数です。
そのため、半導体関連の主力銘柄が大きく下落すると、ほかの銘柄が比較的底堅く推移していても、日経平均全体が大きく下がることがあります。
つまり、日経平均の急落が、必ずしも日本企業全体の業績悪化を意味するわけではないという点も押さえておきたいところです。
理由② 米国のインフレ懸念が強まった
2つ目の要因は、米国のインフレに対する警戒感です。
2026年10月に発表された米国の消費者物価指数(CPI)では、食品とエネルギーを除いたコア指数が市場予想を上回りました。
インフレがなかなか落ち着かない場合、米連邦準備制度理事会(FRB)が金利を高い水準に維持したり、金融引き締めを強めたりする可能性があります。
では、なぜ金利が株価に影響するのでしょうか。
主な理由は2つあります。
1. 企業の資金調達コストが増える
金利が高くなると、企業が借り入れを行う際の負担が増える可能性があります。設備投資や事業拡大に影響すれば、将来の利益に対する懸念につながります。
2. 株式以外の投資先の魅力が高まる
金利が上昇すると、債券などの利回りも上がりやすくなります。その結果、リスクを取って株式を保有する魅力が相対的に低下することがあります。
特に、将来の大きな成長を期待されているAI関連株などは、金利上昇への警戒感から売られやすい傾向があります。
このように、米国のインフレ懸念は米国株だけでなく、日本株にも影響を与えます。
理由③ AI関連企業の信用不安が広がった
今回の下落では、米国のAI関連企業を巡る信用不安も注目されました。
特に話題となったのが、AI向けのクラウドサービスを提供する米国企業コアウィーブです。
同社の社債価格が下落し、資金調達や財務面への懸念が強まったことで、AI関連ビジネス全体に対する警戒感が広がりました。
AIの普及には、データセンターや半導体などへの巨額の設備投資が必要です。
しかし、設備投資が拡大しても、それに見合う利益を確保できるとは限りません。
もしAI関連企業の収益性や資金調達に問題が生じれば、関連企業の業績や株価にも影響が及ぶ可能性があります。
ただし、一部企業の信用不安が、AI市場全体の成長鈍化を意味するわけではありません。
AIの需要が引き続き拡大する可能性がある一方で、投資額に見合う利益を生み出せる企業と、そうでない企業の選別が進むことも考えられます。
今後は、AI需要そのものだけでなく、企業がどれだけ利益を生み出せているかにも注目する必要がありそうです。
3. 日経平均株価は今後どうなる?3つのシナリオ

ここまで見てきたように、今回の下落には複数の要因が絡んでいます。
では、今後の日経平均株価はどうなるのでしょうか。
今後の展開として、3つのシナリオが考えられます。
シナリオ① AI関連株が反発し、株価が回復する
まず考えられるのが、株価が反発するシナリオです。
今回の下落は、AI関連株への警戒感や信用不安が大きな要因となっています。
今後、AI関連企業の決算で業績の堅調さが確認され、巨額の設備投資が利益につながっていることが示されれば、市場の不安が和らぐ可能性があります。
また、米国のインフレが落ち着き、金利上昇への警戒感が後退することも株価の追い風になり得ます。
こうした材料がそろえば、これまで売られてきた半導体株を中心に買い戻しが入り、日経平均株価が回復する展開も考えられます。
ただし、株価が反発したからといって、すぐに下落が終わったと判断できるわけではありません。
シナリオ② 下落と反発を繰り返す不安定な相場になる
2つ目は、株価が大きく上下する展開です。
AI関連企業の決算や米国の経済指標によって、投資家の見方が変わりやすい状況が続けば、株価も不安定になりやすくなります。
例えば、企業決算が良好でも、将来の成長期待が高すぎると判断されれば株価が下落することがあります。
逆に、悪材料が出尽くしたと市場が判断すれば、短期間で大きく反発することもあります。
このような相場では、株価の底を正確に予測することは簡単ではありません。
一度に大きな金額を投じるよりも、複数回に分けて購入する方法が選択肢になります。
シナリオ③ AI関連株の下落が続き、さらに値を下げる
3つ目は、下落がさらに続くシナリオです。
AI関連企業の信用不安が拡大したり、設備投資に対する収益性への懸念が強まったりすれば、関連株がもう一段下落する可能性があります。
また、米国のインフレが再び加速し、金利上昇への警戒感が強まる場合も、株式市場には逆風となります。
特に、これまで成長期待によって大きく上昇してきた銘柄は、期待が後退すると株価の下落幅が大きくなることがあります。
そのため、今回の急落だけを理由に「十分に安くなった」と判断するのは注意が必要です。
大切なのは、株価がどれだけ下がったかだけでなく、企業の業績や株価の割高・割安を確認することです。
4. 今は日経平均株価の買い時なのか?

株価が大きく下落すると、気になるのが買い時です。
「ここまで下がったのだから、そろそろ買ってもいいのでは?」
そう考える方もいるでしょう。
しかし、株価が急落した後に、さらに大きく下がることもあります。
反対に、下落が続くと思って様子を見ていたら、予想以上に早く反発することもあります。
つまり、株価の底を正確に見極めることは、プロの投資家にとっても簡単ではありません。
そこで、買い時を判断する際には、次の3つのポイントを確認したいところです。
ポイント① 株価だけでなく、企業業績を確認する
株価が下がっても、企業の利益が同じように減っているとは限りません。
例えば、企業の利益見通しが変わっていないのに株価だけが大きく下がった場合、以前より割安になっている可能性があります。
一方で、業績見通しが悪化している場合は、株価が下がっていても割安とは限りません。
株式投資では、株価の下落率だけで判断するのではなく、企業の利益や成長性と比較することが重要です。
日経平均全体を見る場合は、予想PER(株価収益率)なども参考になります。
ただし、PERが過去の水準より低いからといって、必ず株価が上昇するわけではありません。利益予想そのものが下方修正される可能性もあるためです。
ポイント② 一度に買わず、購入時期を分散する
株価の先行きが不透明なときは、一度にまとまった金額を投じるのではなく、購入時期を分散する方法もあります。
例えば、日経平均に連動する投資信託を購入する場合、資金を3回に分けて投じる方法が考えられます。
- 1回目:まずは予定資金の一部を購入する
- 2回目:さらに下落した場合、追加購入を検討する
- 3回目:相場や業績の状況を確認して購入を判断する
この方法なら、購入直後に株価が下落した場合の影響を抑えやすくなります。
ただし、購入時期を分散しても損失がなくなるわけではありません。株価が上昇し続けた場合には、一度に購入した方が有利になることもあります。
また、追加購入を前提にする場合は、生活資金を確保したうえで、無理のない金額にとどめることが大切です。
ポイント③ 日経平均だけでなく、TOPIXも確認する
意外と見落としがちなのが、日経平均株価とTOPIXの違いです。
日経平均株価は、東証上場銘柄のうち選ばれた225銘柄で構成され、株価の高い銘柄の値動きが指数に大きく影響する仕組みです。
一方、TOPIXは日本株市場の幅広い銘柄を対象とし、時価総額を基準に算出されます。
そのため、日経平均が大きく下落していても、日本株全体が同じ割合で下落しているとは限りません。
例えば、半導体関連株が大きく売られる一方で、銀行株や内需株などが比較的底堅く推移するケースもあります。
今後の日本株全体の動向を把握するためには、日経平均だけでなく、TOPIXや業種別の株価動向も確認するとよいでしょう。
5. 今後の日本株で注目したい3つのポイント

今後の日経平均株価を考えるうえで、特に注目したいのが次の3点です。
| 注目ポイント | 確認したいこと |
|---|---|
| 米国のインフレ・金利 | インフレが落ち着き、金利上昇への警戒が和らぐか |
| AI関連企業の決算 | AIへの設備投資が実際の利益につながっているか |
| 日米の株価指数 | 半導体株だけでなく、幅広い銘柄に買いが戻っているか |
特に重要なのは、AI関連企業の決算です。
AI市場が今後も成長するとしても、すべての関連企業の株価が上昇するとは限りません。
市場が注目するのは、AI需要の拡大だけでなく、その需要が企業の売上高や利益にどの程度反映されているかという点です。
また、米国の金利やインフレ動向も、株式市場全体の評価に影響を与えます。
これらの要素を確認しながら、短期的な値動きだけに振り回されず、投資判断を行うことが大切です。
6. まとめ|株価急落時こそ、焦らず判断することが重要
2026年10月の日経平均株価の急落には、主に次の3つの要因が関係しています。
- AI・半導体関連株への警戒感
- 米国のインフレ懸念と金利上昇への警戒
- AI関連企業の信用不安
今後については、AI関連企業の業績が評価されて株価が反発する可能性がある一方、信用不安や金利上昇への警戒感が続けば、さらに下落する可能性もあります。
現時点では、株価がどこで底を打つのかを正確に予測することは困難です。
そのため、買い時を判断する際には、次の点を意識したいところです。
・株価の下落率だけでなく、企業業績や割安度を確認する
・購入時期を分散し、リスクを抑える
・日経平均だけでなく、TOPIXや業種別の動向も確認する
株価が急落すると、焦って売却したくなったり、反対に大きな利益を狙って一気に買いたくなったりすることもあります。
しかし、短期的な値動きを完璧に予測することはできません。
大切なのは、自分の投資目的や運用期間、リスク許容度に合った方法を選ぶことです。
今回の下落を単なる危機と捉えるのではなく、企業の業績や株価水準を改めて確認する機会として、冷静に投資判断を行っていきましょう。
本記事は以上になります。
皆さんの投資に、少しでも参考になれば幸いです。
最後に、私の書いた考察通りに必ず株価が動く訳ではありませんので、その点をご了承いただいた上で、投資の際は自己責任でお願い致します。
最後まで御覧いただきありがとうございました。

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