以下の悩みを解決します!
- 特別口座と一般口座のどちらの口座を選べばいいの?
- 特別口座と一般口座ってどんな違いがあるの?
- 確定申告と関係あるの?
株を始めようとした時、このような疑問や悩みがあると思います。
これらの口座選択は、確定申告の有無にも関わる重要なことなので、しっかり意味を理解しておく必要があります。
先に結論ですが、「特定口座 源泉徴収あり」を選べば、確定申告が不要なのでオススメです。
上記の理由はもちろん、本記事では初心者でも分かりやすいように、口座の意味や確定申告との関わりについて、丁寧に解説していきます。
特別口座と一般口座の違い / 確定申告との関係
株の口座を開設する際には、「特別口座 源泉徴収あり」と「特別口座 源泉徴収なし」、「一般口座」の3種類から選ぶことになります。
これらの口座選択によって、確定申告の要否が変わってきます。
確定申告とは、年間の利益に対して必要な税金を納める手続きのことです。
株では、利益に対して20.315%の税金が掛かるので、利益が出たら確定申告で報告する義務があります。その内訳ですが、所得税が15%、住民税が5%、復興特別所得税が0.315%で合計20.315%になります。
この利益とは、売却益、配当金(分配金)のことで、これらの利益が年間で、どのくらい得られたのか記録しておかなければ、税金の計算ができません。
それらを記録したものが年間取引報告書になります。
年間取引報告書とは、1月1日~12月31日の1年間で、株の売買で発生した損益や、受け取った配当金・分配金の計算をして、まとめた書類になります。
要するに、確定申告で必要になる書類と覚えておきましょう。
では、3つの口座についてもう少し詳しく解説していきます。
「特別口座 源泉徴収あり」は確定申告が不要
「特別口座 源泉徴収あり」を選んだ場合には、確定申告は不要になります。
つまり、この口座を使っていれば、税金未納になる心配はありません。
確定申告がなぜ不要なのか? と言うと、この口座では源泉徴収をしているためです。
源泉徴収とは、利益から税金を自動で差し引いて納税してくれる仕組みのことです。
利益が出るたびに、所得税・住民税・復興特別所得税の税金20.315%を納めてくれているので、確定申告が不要になります。
ただし、確定申告が「不要」になると言っても、意味合いとしては「任意」になると言うことですので、自身で確定申告するこも可能です。
特別口座では、証券会社が年間取引報告書を作成してくれるので、一般口座よりも少ない手間で、確定申告ができます。
「特別口座 源泉徴収なし」は確定申告が必要
「特別口座 源泉徴収なし」を選んだ場合には、確定申告が必要になります。
源泉徴収がないため、確定申告によって納税しなければなりません。
特別口座では、証券会社が年間取引報告書を作成してくれるので、一般口座よりも少ない手間で、確定申告ができます。
もし、株による年間の利益が20万円以下の場合は、確定申告による所得税の申告は不要になりますが、市町村への住民税の申告は必要です。
住民税は利益が出ていれば、金額に関係なく納税の義務が発生しますので、20万円以下だからと言って、申告を忘れてしまうことがないよう注意しましょう。
「一般口座」は確定申告が必要
「一般口座」を選んだ場合には、確定申告が必要になります。
源泉徴収がないため、確定申告によって納税しなければなりません。
一般口座では、自分で年間取引報告書を作成しなければならないので、特別口座よりも確定申告の手間が掛かります。
「特別口座 源泉徴収なし」と同様に、株による年間の利益が20万円以下の場合でも、住民税の申告は必要です。
「特定口座 源泉徴収あり」を選べばOK
口座開設をするなら、「特定口座 源泉徴収あり」を選んでおけばOKです。
他の2口座と比べて、確定申告における時間と手間が省けるので、非常に便利なシステムです。
後からでも口座の変更は可能なので、とりあえず使ってみて、状況に応じて変えていけばいいと思います。
ただし、年初に最初の取引を始める前に変更申請が必要です。
特別口座のメリット・デメリット
「特別口座 源泉徴収あり」と「特別口座 源泉徴収なし」のメリット・デメリットについて解説します。
✓「特別口座 源泉徴収あり」のメリット
この口座を使うメリットは、確定申告が不要になり、税金未納の心配が無くなることです。
特に株の税金について分からないうちは、この口座を選んでおけば安心です。
ただし、確定申告をしないと余計に税金を払ってしまう場合もあります。
その点については、こちらの記事で紹介してますので、良ければ参考にして下さい。
✓「特別口座 源泉徴収あり」のデメリット
この口座を使うデメリットは、利益が20万円以下の場合でも、源泉徴収によって所得税が取られてしまう上、確定申告をしても返金されないことです。
株の利益は、20万円以下であれば、所得税の申告は不要とされており、課税されません。
そのため、年間の利益が20万円以下であった場合、税金の過払いになってしまいます。
✓「特別口座 源泉徴収なし」のメリット
この口座を使うメリットは、年間の利益が20万円以下であれば、余分に税金を支払うことを防げる点です
20万円以下の場合、確定申告による所得税の納税は不要になりますが、住民税は申告して市町村に納税する必要があります。
✓「特別口座 源泉徴収なし」のデメリット
この口座を使うデメリットは、年間の利益が20万円以上であれば、確定申告が必要な点です。
仮に20万円以下で確定申告が不要になっても、住民税の届け出は必要なので、いずれにしても申告の手間が掛かります。
一般口座にはメリットなし
一般口座は年間取引報告書を自分で作成するので手間になりますし、確定申告も必要なので、メリットはありません。
ただし、上場していない未公開株式を購入するには、一般口座が必要です。
稀なケースですが、この場合において一般口座を使うことになります。
まとめ
口座開設で迷ったら、「特別口座 源泉徴収あり」を選んでおけばOKです。
利益が20万円以下かどうかで、所得税の有無がありますが、ここを気にして利益をコントロールするのは難しいです。
株に慣れてきて、メリット・デメリットが気になったときに、途中から口座の変更をすれば良いでしょう。
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