以下の悩みを解決します!
- チャートパターン「陰の陽はらみ」とは何か知りたい
- 本物の「陰の陽はらみ」の見極め方を知りたい
- テクニカル分析による買いタイミングを知りたい
- 損切りタイミングを知りたい
「大企業の株がかなり下がってるけど、そろそろ買いかな」とか、「有名企業だし今買っておけば、そのうち上がるっしょ!」
と言った「何となく、そろそろ上がりそう」の感覚で買って、結果大損!
そんな苦い経験ないでしょうか?
当然ですが、何の分析も無しに株を買っては、負けは必然です。
では、一体どんな分析をすればいいのか?
方法は様々ありますが、
今回はローソク足のパターンに着目して、株価の大底を狙うテクニカル分析について解説していきます。
なお私の投資歴は11年で、一般の人より知識や経験を有していると思いますので、記事内容の信頼性に繋がるかと思います。
「陰の陽はらみ」とは? 大底を示す買いサイン
「陰の陽はらみ」とは、安値圏で発生した大陰線に対して、翌日の陽線がスッポリと収まったローソクのパターンのことです。
あるローソク足の実体に対して、翌日のローソク足がスッポリと収まっている形を「はらみ線」と呼びますが、はらみ線は相場が転換する節目で発生しやすいです。
その中でも陰の陽はらみは、チャートの大底を示す買いサインになります。
こちらが実際のチャートですが、陰の陽はらみが出現してから、株価が上昇していることが分かります。
はらみ線は、陽線と陰線の組み合わせで以下のように呼び方とサインが変わります。
詳細については、こちらで解説してますので参考にして下さい。
陰の陽はらみを使ったトレード手順
陰の陽はらみが出現したからと言って、100%上昇する訳ではありません。
ダマシもあって、いかに本物を見極めるかが重要になります。
そこで見極めるポイント・買いタイミング・損切りタイミングの手順をまとめました。
①:陰の陽はらみを見極める
✓チェック項目
本物の陰の陽はらみを見極める上で、チェックするべき項目は下記3点です。
- 安値圏で大陰線が出現
- 大陰線の実体に、陽線がスッポリと収まり、はらみ線の状態となっているか
- これら2本のローソクの出来高が急増しているか
✓実際のチャートを確認
こちらのチャートのように、陰の陽はらみを見つけたとします。
この陰の陽はらみが、3つのチェック項目を満たしているか確認します。
チャートを見れば、3つのポイントがしっかり当てはまっていることが分かります。
しかし、この数ヵ月のチャートだけでは、「現在の株価が安値圏である」と言うには
まだまだ、確認が不十分です。
そこで、次にもっと広い期間でチャートを確認します。
✓広い期間でチャートを眺める
先ほど載せたチャートよりも、表示期間を広くしてみます。
表示期間を1年にしただけでも、だいぶ見え方は変わってきます。
この1年間で株価は半値まで下落している状態です。
さらに期間を広くすると、ここ数年の上昇分が全て消し飛ぶ程の下落幅であることが分かります。
この下落は皆さんの記憶にも新しい、コロナショックによるものです。
陰の陽はらみが出現した価格帯で線を引くと、赤丸で囲った2015年・2016年のあたりの株価で、反発と反落を何度も繰り返していることから、この価格帯が下値支持線となる可能性があります。
しかし、まだ買うには材料が足りないので、買いのタイミングを次に解説します。
②:買いタイミング
✓確認する項目
買いのタイミングは、下記条件を満たしたときです。
- 陰の陽はらみの翌日に、出来高の多い上寄りの陽線が出現する
ちなみに上寄りの陽線とは、前日の終値より、始値が高い陽線のことです。
✓実際のチャートを確認する
先ほど紹介したチャートで、首吊り線が出現した翌日どうなったか見てみましょう。
翌日のローソクは上寄りの陽線で、なお且つ直近の出来高と比較しても急増しているので、かなり強い買い圧力が来ていると判断ができます。
ただ、この局面で実際に買い向かうには、かなり勇気がいりますし、リスクも伴います。
もう少し慎重にトレードしたい場合は、次の「様子見が必要なパターン」でも紹介する移動平均線使った方法も戦略の一つになると思います。
③:様子見が必要なパターン
これまで、「急増した出来高」が重要であることを説明してきましたが、出来高が少ない場合も多々あり、この場合は陰の陽はらみが出現しても、買わずに様子見が必要です。
「じゃあ、いつまで様子を見ればいいの?」 と思うかもしれません。
そこで、私がよく実践している以下の手法を紹介します。
- 25日移動平均線を株価が上回るまで待ってから買う
ただし、出来高が少なくても買う今回の手法は、出来高が多い時よりも株価の上昇が期待できないので、その点を理解した上で買うようにしましょう。
では早速、実際のチャートで解説します。
ご覧になれば分かるように、陰の陽はらみ、翌日に上寄りの陽線が出ていますが出来高が増えていない状態です。
チャート期間を広げて、下落状況の確認をしてみましょう。
こちらのチャートから数年ぶりの安値圏であることが分かります。
また、赤丸で囲った箇所で過去に反発・反転を繰り返していることから、下値支持線が引けることも分かります。
と言うことで、出来高以外の買い条件は揃っている状況です。
では、25日移動平均線を上回るところまで、チャートの日にちを進めます。
チャートにも示している通り、25日移動平均線を上抜けたところで、買いとなります。
今回は上昇が早く、1週間程度の様子見期間となりました。
では、その後株価がどうなったのかお見せします。
25日移動平均線を上回って「買い」と示した価格から、その後も上昇していることが分かります。
出来高が少なくて買い判断に迷う時や、慎重にトレードしたい場面では
このように、25日移動平均線を活用するのも有効な手段になります。
④:損切りタイミング
買ってから期待に反して下落してしまった場合に、どこで損切りするべきか解説します。
こちらも私のやり方になりますが、以下の通りです。
- 陰の陽はらみの株価を下回ったら、損切りする
下のチャートに仮想のローソクを付けて解説します。(私が作成した、たらればのチャートです。)
25日移動平均線を上抜けたところで「買い」を入れたとして、その翌日以降に下がっていったとします。
図に記載しているように、陰の陽はらみの陰線を損切ラインとして、そのラインよりも株価が下回れば損切りです。
こんな場合は、まだまだ深く沈んでいくことが多いので、キッパリと諦めましょう。
まとめ
陰の陽はらみは、大底を示す買いサインですが、以下の条件を満たすときに買いましょう。
- 安値圏で大陰線が出現する
- 大陰線の実体に、陽線がスッポリと収まり、はらみ線の状態となる
- はらみ線の翌日、上寄りの陽線が出現する
- これら3本のローソク出来高が急増する
ただし、出来高が少ない場合・様子見したい場合は25日移動平均線を上回るまで待ってから買うのも有効な手段です。
そして、陰の陽はらみの株価を下回ったら、損切りです。
いかがでしたでしょうか。本記事は以上になります。
少しでも投資の参考になれば幸いです。
最後に、私の書いた考察通りに必ず株価が動く訳ではありませんので、その点をご了承いただいた上で、投資の際は自己責任でお願い致します。
最後まで御覧いただきありがとうございました。
ローソクの基本について学びたい方は、下記リンクをご参考下さい。
出来高との関係についても解説しています。
首吊り線以外のパターンも、下記リンクに一覧で紹介してます。
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