【危険な売りサイン】「首吊り線」のトレード手順書公開【徹底解説】

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以下の悩みを解決します!

  • チャートパターン「首吊り線」とは何か知りたい
  • 本物の「首吊り線」の見極め方を知りたい
  • 短期/中期トレードの売りタイミングを知りたい
  • 下落期間はどのくらい?

ローソク足のチャートパターンの一つで、「首吊り線」と呼ばれるものがあります。

物騒な名前ですが、これは高確率で下落する危険なの売りサインになります。

しかし、本物の首吊り線を見抜くことができなければ、狼狽売りで上昇のチャンスを逃したり、下落局面で売り遅れて大きな損失に繋がります。

そこで本記事では、手順書形式で、首吊り線の見極め方・売りのタイミングなど、順序立てて詳しく解説します。

なお私の投資歴は11年で、一般の人より知識や経験を有していると思いますので、記事内容の信頼性に繋がるかと思います。

首吊り線とは? 天井を示す売りサイン


首吊り線とは、高値圏で窓を開けて出現した長い下ヒゲのカラカサのことを言います。

「ここで買っては首吊り者」と言われるくらい有名で、チャートの天井を示す売りサインになります。


こちらが実際のチャートですが、首吊り線の出現から株価が下落していることが見て分かります。

首吊り線のトレード手順

首吊り線が出現したときに、どうやてって本物を判断するか? いつ売ればいいのか?

見極め方や売りタイミングを手順書形式でまとめました。

①:首吊り線の見極める

✓首吊り線のチェック項目

首吊り線が本物かチャートでチェックするべき項目は、下記3点です。

  • 高値圏で窓を開けているか
  • 下ヒゲの長さは十分か(おおよそ実体の3倍以上あればOK)
  • 首吊り線出現時に出来高が急増しているか

一般的に首吊り線は陽線のカラカサとされてますが、下図のような陰線のカラカサや下影陽線・陰線でもOKです。同様に下落する傾向が強いです。

陽のカラカサ 陰のカラカサ 下影陽線 下影陰線


✓実際のチャートを確認

こちらのチャートのように、首吊り線を見つけたとします。

この首吊り線が、3つのチェック項目を満たしているか確認します。

首吊り線のチェック項目
  • 高値圏で窓を開けていること
  • 長い下ヒゲを付けていること
  • 出来高が急増していること

3つのポイントがしっかり当てはまっていることが分かります。


「でも、この1, 2ヵ月くらいのチャート見ただけで、高値圏って判断できなくない…?」


と思うかもしてません。

正にその通りで、次にもっと広い期間でチャートを確認します。


✓広い期間でチャートを眺める

先ほど載せたチャートよりも、表示期間を広くしてみます。

表示期間を半年にしただけでも、だいぶ見え方は変わって、首吊り線が高値圏で出現しているように見えてきました。


さらに期間を広くすると、最高値付近まで上昇していることが分かります。


過去に同じような価格帯で下落していることを考えると、上値抵抗線やダブルトップを意識する投資家が増えて、売り圧力が高まる可能性が高いと推測できます。

ポイント
  • チャート期間を広げて、上値抵抗線やダブルトップが見えれば、首吊り線との相乗効果で下落の可能性は高まります。

ここまで確認すれば、首吊り線が本物で、下落する可能性は高そうだと考察できます。

②:売りタイミング

✓確認する項目

売りのタイミングは、下記2点の両方を満たしたときです。

  • 首吊り線の翌日に陰線で引ける
  • 首吊り線の株価よりも値下がりしている

 

✓実際のチャートを確認する

先ほど紹介したチャートで、首吊り線が出現した翌日どうなったか見てみましょう。


翌日のローソクは陰線で、なお且つ首吊り線よりもギリギリ価格は安くなっているので、売ってよさそうと判断ができます。


✓様子見が必要なパターン

2つの売り条件を満たしていない場合は、様子見が必要です。

特に翌日も株価が上昇する場合は、そのまま上昇が継続するか、もしくは下落幅が限定的である可能性があります。

例えばこちらのチャートは、下落幅が限定的に推移したものです。

翌日の高値更新で、集まってきた買い勢力が根強く下支えして、下落幅を限定的にしていると考えられます。

下落期間・下落率はどのくらい?

首吊り線が出現すると、どのくらいの期間下落するのか?

または、どれだけ下がるのか? 気になると思います。


銘柄やチャートの状況によって大きく異なりますが、ある程度の傾向を知っておくだけでも、トレードする際に目安になって、役に立つので紹介します。

では、結果から見てみましょう。


✓平均下落期間・下落率

  • 首吊り線で下落して5日移動平均線を上回るまでの期間
  • 平均下落期間:9日間
  • 平均下落率:9.1%

  • 首吊り線で下落して25日移動平均線を上回るまでの期間
  • 平均下落期間:38日間
  • 平均下落率:14.6%

今回は、5銘柄の下落期間・下落率を集計して、平均を出しました。

首吊り線が出現してから下落した株価が、移動平均線を下回るまで下落し、反発して再び移動平均線を上回るまでを下落期間としています。

テクニカル分析では、短期/中期トレンドを見据えてトレードすることが多いので、移動平均線は5日と25日を使っております。


では、集計した5銘柄のチャートを紹介します。

<サイバーエージェント>

5日移動平均線を上回るまで
 ・下落期間:7日間  
 ・平均下落率:20.7%

25日移動平均線を上回るまで
 ・下落期間:30日間  
 ・平均下落率:24.3%


<三井住友トラスト・ホールディングス>

5日移動平均線を上回るまで
 ・下落期間:9日間  
 ・平均下落率:9.4%

25日移動平均線を上回るまで
 ・下落期間:28日間  
 ・平均下落率:15.1%


<大林組>

5日移動平均線を上回るまで
 ・下落期間:16日間  
 ・平均下落率:8.0%

25日移動平均線を上回るまで
 ・下落期間:58日間  
 ・平均下落率18.3%


<長谷工コーポレーション>

5日移動平均線を上回るまで
 ・下落期間:7日間  
 ・平均下落率:6.1%

25日移動平均線を上回るまで
 ・下落期間:24日間  
 ・平均下落率6.9%


<王子ホールディングス>

5日移動平均線を上回るまで
 ・下落期間:7日間  
 ・平均下落率:1.4%

25日移動平均線を上回るまで
 ・下落期間:41日間  
 ・平均下落率:8.3%


安値圏では上昇の兆しに

首吊り線と同じ形をした下ヒゲの長いカラカサ・下影線が安値圏で出現した場合は、逆に株価が反発する可能性が高くなります。

こちらのチャートをご覧ください。

安値圏で出現した下影陽線を境に、上昇に転じていることが分かります。

ポイント

ローソクの形が同じでも、出現したタイミングが高値圏か安値圏なのかで、チャートの動きは大きく変わります。


トレード手順でも紹介した通り、必ずチャート表示期間を広げて、現在が高値圏なのか安値圏なのか確認しておきましょう。

先ほどの下影陽線のチャートを広げてみると、安値圏であることが見て分かります。

 

首吊り線のまとめ

首吊り線か判断する際には、以下の3点を確認しましょう。

  • 高値圏で窓を開けているか
  • 下ヒゲの長さは十分か(おおよそ実体の3倍以上あればOK)
  • 首吊り線出現時に出来高が急増しているか


首吊り線と判断でき、翌日に以下の2点が当てはまれば、売りタイミングとなります。

  • 首吊り線の翌日に陰線で引ける
  • 首吊り線の株価よりも値下がりしている


いかがでしたでしょうか。本記事は以上になります。
少しでも投資の参考になれば幸いです。
最後に、私の書いた考察通りに必ず株価が動く訳ではありませんので、その点をご了承いただいた上で、投資の際は自己責任でお願い致します。
最後まで御覧いただきありがとうございました。


ローソクの基本について学びたい方は、下記リンクをご参考下さい。
出来高との関係についても解説しています。


首吊り線以外のパターンも、下記リンクに一覧で紹介してます。

 

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