- ローソクの見方が分からない
- 株で勝率を上げたい
- 株の売買タイミングが分からない
本記事では、このような悩みにお答えします。
ローソクを活用する最大の利点は、株価の上昇・下落が予測しやすくなることです。
なので、株の勝率を上げるには絶対に知っておきたいツールです。
しかし、見方を覚えただけでは簡単に勝率は上がりません。
その理由は、ローソクの予測が100%当たる訳ではないからです。
そこで、本記事ではローソクの基礎はもちろんのこと、予測精度を上げて勝率UPに繋がる2つのポイントを解説します。
初心者の方から、ある程度の経験者の方まで幅広く読める内容です。
なお私の投資歴は11年で、一般の人より知識や経験を有していると思いますので
記事内容の信頼性に繋がるかと思います。
では早速解説していきます。
ローソクとは
ローソクとは、一定期間内の値動きを表現したものです。
以下の4つの情報から1本のローソクが作られています。
- 始値:取引が開始した時の値段
- 高値:期間内で最も高かった時の値段
- 安値:期間内で最も安かった時の値段
- 終値:取引が終了した時の値段
例えば、ある1日の株価の値動きを、ローソクで表現すると下図のような形になります。
この例のように、終値 が 始値 より高く終わっている状態を陽線と呼び、図のように赤く表記するのが一般的です。
一方で、終値 が 始値 より安く終わっている状態を陰線と呼び、下図のように青く表記するのが一般的です。
途中の細かな値動きは分かりませんが、
ローソクを使えば一日の大まかな値動きを把握できます。
上の例のように、1日の値動きを1本のローソクで示したものを日足と呼びます。
ローソクが示す期間によって呼び方が以下のように変わります。
- 分足:1分間の値動きを1本のローソクで表現
- 日足:1日の値動きを1本のローソクで表現
- 週足:1週間の値動きを1本のローソクで表現
- 月足:1ヵ月の値動きを1本のローソクで表現
ローソクの構成名称
ローソクは図のように3つのパーツで構成されています。
陽線と陰線で名称に違いはありません。
- 実体:始値 ~ 終値 の値幅のこと
- 上ヒゲ:一時的に高値を付けた値幅のこと
- 下ヒゲ:一時的に安値を付けた値幅のこと
ローソクの種類と相場シグナル
冒頭の繰り返しになりますが、
ローソクを活用する最大の利点は、株価の上昇・下落が予測しやすくなることです。
ローソク形状や出現タイミングによって相場先行きは大きく変わりますので、詳しく解説したいと思います。
これから紹介するローソクの名称は覚える必要はありません。
大事なのは、ローソクの形状とシグナルの関係です。
高値圏・安値圏で共に上昇のシグナル
高値圏の出現で上昇継続、安値圏では反発の兆しとなるシグナルです。
投資家の心理が強気な状況となります。
高値圏・安値圏で共に下落のシグナル
高値圏の出現で反落、安値圏では下落継続の兆しとなるシグナルです。
投資家の心理が弱気な状況となります。
高値圏で反落・安値圏で反発のシグナル
ここでたくさんの種類が出てきましたが、
ヒゲが長いほど高値圏から反落しやすく、安値圏から反発しやすいと覚えればOKです。
- 高値圏での上ヒゲ:買い圧力が、売り圧力に押され上昇が限定的になっている
- 高値圏での下ヒゲ:終値で値段を回復したものの、売り勢力が増えてきている
- 安値圏での上ヒゲ:終値で値段を下げたものの、買い勢力が増えてきている
- 安値圏での下ヒゲ:売り圧力が、買い圧力に押され下落が限定的になっている
方向感が定まらない売買圧力の拮抗シグナル
買い圧力と売り圧力が拮抗した状態を示すシグナルです。
相場の変化点となることが多く、トレンドの切り替わりとなることもあれば、逆にトレンドの勢いを加速させることもあります。
勝率UPのポイント1:出来高との併用で強さを見抜く
株で勝率を上げる1つ目のポイントは、ローソクの出来高を見ることです。
出来高を見ればシグナルの強弱がより鮮明に見え、分析の精度が向上します。
出来高の特徴を簡単にまとめると以下の通りです。
- 出来高が多い程、シグナルは強力になる
- 天井圏や下落局面では出来高が減少しやすい
- 底値圏や上昇局面では出来高が増加しやすい
これらを分かりやすく掴んでもらうために、実際のチャートを使って説明します。
大陽線のチャート例
下のチャートは実際に大陽線(陽の丸坊主)の出現によって、上昇が加速した強力なシグナルになります。
- 大陽線の出現時に出来高が急増していることから、強い上昇シグナルである。
- 大陽線が出現した前後の数日に渡って出来高が増加しているので、上昇の継続に期待ができる
上のチャートでは数日間まとまって出来高が急増してますが、
もし、大陽線の出現した1日だけ出来高が急増し、翌日に出来高が激減していた場合は、上昇の継続にあまり期待ができません。
ちなみに私の考える買いのタイミングをチャートに示してみました。
(あくまでも私個人の経験に基づく考えです。)
上昇シグナルが出たら、次の上昇シグナルが発生するまで待ってから買う
思っているよりも遅いタイミングだと感じるかもしれませんが、
上昇トレンドの波に乗るまでに意外と時間が掛かるもので、最初の上昇シグナルが出ても慌てず待つことができるかで勝率が大きく変わります。
今回の示した買いのタイミングでは、出来高が多い陽線が出現してますので、こちらも強い上昇シグナルだと言えます。
一方で、出来高が伴っていない大陽線(陽の丸坊主)のチャートをお見せします。
- 大陽線の出現時に出来高が急増していないので、上昇シグナルは弱くダマシの可能性がある
- 大陽線が出現した前後の数日も出来高が少ないので、上昇は一時的な可能性がある
このチャートでは大陽線が出現したにも関わらず、出来高が伴っていないため上昇が一時的になり、下落トレンドに変わっていることが分かると思います。
当然ここの大陽線で買ってはいけいないです。
大陰線のチャート例
下のチャートは大陰線の出現によって、天井圏から急落した強力な下落シグナルになります。
- 高値圏で出来高が減少しており、天井圏になる可能性がある
- 大陰線が出現した日に出来高が急増しており、強い下落シグナルである
高値圏で出来高が減少してダラダラと下落している状況で、堰(せき)を切ったように出来高の多い大陰線が発生した場合は、そこが天井となって更に下落する可能性があります。
下のチャートに私の考える売りのタイミングを示してみました。
(あくまでも私個人の経験に基づく考えです。)
下落シグナルが出た日の翌日、さらに下落シグナルであった場合は売る
利益確定をして売るタイミングは、買いよりも早めになります。
下落スピードは、上昇よりも早いので判断も早めにします。
大陰線が発生した翌日、さらに大きく株価を下げて陰線が発生しているので、売りのタイミングとなります。
上影陰線のチャート例
下のチャートは上影陰線の出現によって、天井圏から急落した強力な下落シグナルになります。
- 高値圏で出来高が減少しており、天井圏になる可能性がある
- 上影陰線が出現した日に出来高が急増しており、強い下落シグナルである
このチャートも大陰線の状況と同じく、高値圏で出来高が減少している際に、出来高の多い売りシグナルが発生した場合は株価が下落していく可能性が高いです。
下のチャートに私の考える売りのタイミングを示してみました。
(あくまでも私個人の経験に基づく考えです。)
売りのタイミングは大陰線と同様に
下落シグナルが出た日の翌日、さらに下落シグナルであった場合は売りです。
上影陰線が発生した翌日、さらに大きく株価を下げて陰線が発生しているので、売りのタイミングとなります。
下影陽線のチャート例
下のチャートは下影陽線の出現によって、底値圏から反発した強力な上昇シグナルになります。
- 下影陽線の出現時に出来高が急増していることから、強い上昇シグナルである
- 下影陽線が出現した前後の数日に渡って出来高が増加しているので、底値の可能性が高い
下落トレンドが続く中で、出来高が急増してきた場合は底値のチャンスかもしれません。その出来高が急増している時に下影陽線のような上昇シグナルが発生した場合は底値の可能性が高くなります。
下のチャートに私の考える売りのタイミングを示してみました。
(あくまでも私個人の経験に基づく考えです。)
大陽線のパートでも説明しましたが、買いのタイミングは
次の上昇シグナルが発生するまで待ってから買います。
特に底値を拾うタイミングは非常に難しく、買ってからさらに下げる
なんてことはよくある話です。
なので、下影陽線が発生してから時間は経ちますが、
チャートに示した出来高の多い陽線が出現したところが買いのタイミングとなります。
十字線のチャート例
下のチャートでは十字線の出現によって相場が拮抗した後、天井圏から下落しております。
- 十字線の出現時に出来高が急増していることから、強く拮抗しているシグナルである
- 十字線の出現後に、陰線が連続して発生していることから下落圧力が強そうである
十字線は拮抗している状態を表すシグナルなので、翌日以降の展開が重要になります。今回のチャートでは陰線が連続して出現していることから、相場が弱気に転じたと判断できます。
また、十字線の上ヒゲが長いことも売りが優勢と判断できる材料になります。
下のチャートに私の考える売りのタイミングを示してみました。
(あくまでも私個人の経験に基づく考えです。)
売りのタイミングは大陰線と同様に
下落シグナルが出た日の翌日、さらに下落シグナルであった場合は売りです。
ただし、今回のチャートでは十字線の翌日に発生しているローソクが小陰線なので
まだ方向感が決まらない状況です。
そこで、様子見が必要になりますが小陰線の翌日から、
さらに3日連続で陰線が発生している時点で売り優勢と考え、売りのタイミングとなります。
一方で十字線で拮抗した後、上昇トレンドが継続したチャートを紹介します。
- 十字線の出現時に出来高が急増していることから、強く拮抗しているシグナルである
- 十字線の出現後に、陽線が連続して発生していることから上昇圧力が強そうである
出来高の多い十字線が発生した場合は、相場のトレンドがさらに続くか、もしくは転換するかと言う両方を視野にいれて構えておきましょう。
勝率UPのポイント2:ローソクの組み合わせ(酒田五法)
株で勝率を上げる2つ目のポイントは、ローソクの組み合わせを見ることです。
1本のローソクよりも、複数本のローソクの組み合わせを1つのシグナルとして捉えることで、読み取れるシグナルは強力になります。
ローソクの組み合わせやパターンからシグナルを分析する手法を酒田五法とも呼び、様々なパターンが存在します。
そこで今回は簡単な一例として、抱き線(もしくは包み線)と呼ばれるものを紹介します。
抱き線とは、翌日のローソクが前日のローソクをスッポリと覆う形を指します。
- 陽線×陰線の組み合わせは、天井を示す下落シグナル
- 陰線×陽線の組み合わせは、底値を示す上昇シグナル
では、実際のチャートで解説します。
抱き線(天井圏)
下のチャートは抱き線に出現によって、天井圏から急落した強力な下落シグナルになります。
高値圏で陽線を陰線が包み込み、抱き線の状態を形成していることから強い下落シグナルである
下のチャートに私の考える売りのタイミングを示してみました。
(あくまでも私個人の経験に基づく考えです。)
抱き線の翌日が十字線になっているので、この日は様子を見ます。
しかし翌日、大きく株価を下げて陰線が発生しているので、この時点で売り優勢と考え、売りのタイミングとなります。
抱き線(底値圏)
下のチャートは抱き線に出現によって、底値圏から反発した強力な上昇シグナルになります。
安値圏で陰線を陽線が包み込み、抱き線の状態を形成していることから強い上昇シグナルである
下のチャートに私の考える売りのタイミングを示してみました。
(あくまでも私個人の経験に基づく考えです。)
これまで解説してきたように、この場合でも次の上昇シグナルが発生するまで待ちます。
チャートに示した日に、出来高の多い陽線が発生してますので、ここが買いのタイミングとなります。
今回は抱き線を紹介しましたが、もっと他のパターンも知りたい方は
以下のリンクに一覧を載せてますのでご参照下さい。
いかがでしたでしょうか。銘柄紹介は以上になります。
本記事が少しでも投資の参考になれば幸いです。
最後まで御覧いただきありがとうございました。
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