- 株における「窓」が何か知りたい
- 「窓」が発生したら、今後の株価はどうなるのか知りたい
- 「窓」を利用した株の売買方法を知りたい
このような悩みや疑問にお答えします。
株トレードをする上で「窓」についての知識は必須です。
「窓」が発生した際の株価の値動きには、ある傾向があります。
つまり、その傾向を利用できれば、売買チャンスに変えることができます。
「窓」は頻繁に出現しますので、トレードしなくても展望を予測して心構えしておくことも重要です
本記事では初心者でも分かりやすいように、実際のチャートを使って順を追って解説していきます。
「窓」「窓開け」「窓埋め」とは
「窓」とは、ローソク足とローソク足の間に生じる空間のことです。
前日の終値と、当日の始値に大きな価格差が生じる時に「窓」が発生します。
一般的に「窓」が発生することを「窓を開ける」とか「窓開け」と言った表現をします。
また、窓を開けて株価が上昇することをギャップアップと呼び、窓を開けて下落することをギャップダウンと呼びます。
ギャップアップ・ギャップダウンした実際のチャートはこんな感じです。
窓を開けた後、窓を開ける前までの価格に株価が戻ることを「窓埋め」と言った表現をします。
先ほどのチャートで、窓埋めした箇所を示すとこんな感じです。
以上が、窓に関する用語説明になります。
なぜ窓開けするのか
株の取引時間外に、前日の株価よりも高値で注文が入ればギャップアップして窓開けします。
逆に安値で注文が入ればギャップダウンして窓開けします。
特に、取引時間外に好材料・悪材料が出たときに「窓」は発生しやすいです。
分かりやすいように、例を紹介します。
企業が時間外で好決算を発表した例になります。
例のように好決算によって必ずしも、ギャップアップする訳ではないので注意しましょう。
開いた窓は埋まる?窓埋め理論の考え方と注意点
トレーダーの間では「開いた窓は埋まる」と言う窓埋め理論が、広く定着しています。
具体的には以下のような考え方です。
確かにそのような傾向は実際のチャートでもよく見られます。
例えば、下のチャート(太陽誘電)では、6ヵ月間で空いた窓に対して、ほぼ全て窓埋めしています。
株の種類・窓の大きさ・窓埋め期間によって傾向は変わってきますが
日経平均のチャートだと1ヵ月以内に窓埋めする確率は6~7割ほど
と言われてますので、その他の個別銘柄でも窓埋めする確率の方が高いことが分かります。
では、ギャップアップで売って、ギャップダウンで買っていれば、勝てるのか? と言うと
窓埋め理論で稼ぐのは非常に難しいです。
むかし窓開けに機械的に飛びついていた私は、大損してます。。
では、なぜ難しいのか? と言うと
いつ窓埋めするか分からないので、損切の設定が難しくなるためです。
下のチャートをご覧下さい。
このチャートでは、ギャップダウン後も一方的に下がり続けてます。
2004年のNECのチャートですが、20年近く経った現在も、窓埋めしていません。
もし窓開け後に買って、損切していなかったら大損です。
いつ窓埋めするか分からないから早々に損切りできないし、かと言って損切せずに粘りすぎても致命傷になってしまう。。
と言うことで、損切の設定が非常に難しいです。
「じゃあ結局、窓って投資チャンスにならないってこと?」
と思った方もいるかもしれませんが、ご安心ください。
もっと狙いやすいタイミングがありますので、次の章で解説します。
売買チャンスは窓埋めしてから
早速ですが
私のオススメする売買チャンスは窓を埋めてからです。
いつ窓埋めするか分からないなら、窓を埋めるまで待てばいいんです。
「え、窓を埋めたら何かあるの?」 と思うかもしれないですが
実は窓を埋めたタイミングで、反発・反落が起こりやすい傾向があります。
この傾向には名前があり「押しは空まで」と「戻りは空まで」と呼ばれておりますが、ここの解説が本やネットを調べても意外と少ないです。
なので、これから詳しく解説したいと思います。
買いチャンス「押しは空まで」
「押しは空まで」とは、
ギャップアップした株価が、窓埋めしたタイミングで反発しやすい傾向のことを言います。
実際のチャートを紹介します。
実際のチャートでも、窓埋めした時点で株価が反発していることが分かります。
まさにここが買いのチャンスです。
いつ窓埋めするか分からない「窓埋め理論」と違って、
反発タイミングがはっきりしてるので、損切もしやすいです。
そこで、私は以下の方法でトレードしています。
- 窓埋め後に陽線で反発したら買い
- 窓埋めした価格から3~4%あたり下を損切ラインとして、そのラインを下回れば損切する
こんな感じのルールを決めるだけで勝率はグンと上がります。
損切ラインは、トレードしていく中で柔軟に変えるのもアリです。
もう少し慎重にトレードしたい場合は、出来高の多い大陽線が出現するまで
待ってもいいと思います
理由は、こちらの記事で紹介してますので
参考にご覧下さい。
売りチャンス「戻りは空まで」
「戻りは空まで」とは、
ギャップダウンした株価が、窓埋めしたタイミングで反落しやすい傾向のことを言います。
実際のチャートでも、窓埋め後に反落していることが分かります。
窓埋めのタイミングが利確の目安にもなるので、覚えておくとけっこう便利です。
利確・空売りする場合の私のトレード方法を紹介しておきます。
ちなみに、私の場合は利確メイン使う方法で、空売りは稀です。
- 窓埋め後に陰線で反発したら買う
- 窓埋めした価格から3~4%あたり上を損切ラインとして、そのラインを下回れば損切する
株価が下落する場合は、出来高が減少して商いが閑散する傾向にありますので
そう言った出来高の変化もトレードの指標になります。
「押しは空まで」、「戻りは空まで」に関する記事は、こちらでも紹介しております。
いかがでしたでしょうか。本記事は以上になります。
少しでも投資の参考になれば幸いです。
最後に、私の書いた考察通り必ず株価が上がることが保証されている訳ではありませんので、その点をご了承いただいた上で、投資の際は自己責任でお願い致します。
最後まで御覧いただきありがとうございました。
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